2024.02.09 | Podcast
【しくじり経営者02】株式会社plust 代表取締役 加藤優 社長
今回しくじりエピソードを語っていただけるは、株式会社plust 代表取締役 加藤優 社長です。
(プロフィール)
2009年12月 工場長への辞令がでるも営業へ転身
2010年01月 営業としてスタート
2016年 独立に向けて準備をする
2018年02月 現在の株式会社plustを設立
2018年05月 ペットフードやトータルケアを目的としたPURSUIT OF LOVE(パシュート オブ ラブ) というブランドを立ち上げ現在に至る。
ブランド名の意味は『愛を追求する』という意味となります。
自分達の愛犬のケアを考えた時に一番がなんなのかを考えた際に自分達ででた答えに近いことをブランド名にしました。(会社URL)https://plust-japan.jp/
ーしくじりの糧・学び①
『世の中に物を出すには製造量、手間と暇をかけすぎて時間と場所も使う』
弊社パシュート・オブ・ラブというオリジナル商品を展開しているのですが、世の中に商品を開発して出していくっていうことに対して製造量はもちろん、手間と暇をかけすぎて時間と場所を奪ってしまうことに気づかされましたね。
あわせて量を知ることで受注の仕方を学ばないといけないことも学びました。
プロフィールでもありましたように2018年5月に開業しており、最初ドッグフードと言われるものを2種類出したのですけども、とにかの高額だったこともあり、全く売れなかったのです。
自分たちで販売していくということももちろん考えてはいたでのすけど、業界全体やワンちゃんたちとの生活の価値を変えていくっていうことで、結果として業界全体を変えていくために取り扱い店を増やそうと活動していたのです。
以前、某メーカーで働いていた時に営業していたんで、実はちょっと自信あったんですけど全く取り扱い店が増えなかったんです。「こんな高いもの売れないよ!」とお断りの連続でしたね。
ワンちゃん飼っていない方もいますので参考までにお伝えすると、一般的にホームセンターなどで販売されている物で大体1kg当たり1000円未満ですが、当時販売していたドッグフードは800gで3500円だったのです。
それにはもちろん理由があり、ただ高いわけではなく新しく価値を作り出し、世の中にないものを出したいっていうことで開発したものです。
一般的なドッグフードって言われるものからかなり大きく発想の転換を行い、人間が食べられるクオリティの物っていう風に最近ではよく言われているんです。
ただ人間が食べられるクオリティでも人間は食べてはいけないっていうのがドッグフードなんですね。ややこしいですよね。(笑)
理由は防腐剤や合成要素などを一切使わずに食べ物だけ、いわゆる食材のみだけで作ることを考えると賞味期限は半年なのに3倍以上してしまうのです。
取り扱い店やお店からするとこんな迷惑な商品ないじゃないですか(笑)
ただ僕も「負けたくない!」「業界を変えていく!」と意気込んでいたのでなんとか頑張っていましたが、あの当時全く売れなかったです。
たまたま大阪城公園の近くに新しい事務所を構えていたものですから「どうしたら売れるのか…」と色々と考え事をしながら大阪城公園を散歩していると、ワンちゃん連れたママや女性らが散歩しているので、ナンパするかのように声かけていましたね(笑)
サンプルを持って、こういう者ですと名乗り、直談判のような営業です。
昔の言い方ですとドブ板セールスってやつですかね、それもやってきました。
商品が売れるまで本当に泥臭い営業をずっとしていましたね。
その後でも変わらず泥臭さ営業をしていると、きっとどっかでもブレイクするから…
(続きはこちらから)
ー しくじりの糧・学び②
『先行投資ばかり進み、お金の回収、資金繰りに困った会社の状態に陥ってしまった』
事業って維持するだけでも様々なお金がかかりますからキャンペーンなど現金がすぐに手に入る方法や回収をしっかりと考えて会社経営しなければいけません。
経営にはキャッシュフローが命なのだなと改めて実感したことがありました。
このキャッシュフローって会社にとってはすごく大事です。それがないとやりたいこともできないですからね。
前回のお話でもあったように、当時、世の中にない物を作るということで本当に研究と開発費がもう膨大な費用がかかっていたのです。
ドッグフードに食べる食品をそのまま形にしていますのでお金ってかかりましたね。
その食材もその食材だけ使えばいいっていうわけではなくて、どういった食材なのかを現地の生産者へ、例えば鶏肉を使いたいってなれば養鶏場まで足を運び、どういう鳥の育て方をしていて、どういうものを食べて育った鳥なのかを見てから鶏肉を仕入れていたのです。
すごく移動にもお金がかかりますし、実際に調理するとなった時に調理方法っていろいろあるじゃないですか。
例えば、しゃぶしゃぶをしたら灰汁(あく)が出ますよね。その灰汁を取るっていうことは皆さんご存知のように、その灰汁が体に良いものか悪いものなのかを調べたりします。
また日本料理店に監修に入ってもらい、ドッグフードですが料理をするっていうことを目標にしたので研究開発費がとにかく膨大な費用がかかったのです。
弊社のブランドであるように名称の「ラブ」の部分も然り、我が子ですね。
元々は我が子のためにできることっていうことを考えた時に私の価値ではワンちゃんに上げられるドッグフードが世の中になかったのですよ。
そのため自分で手作りご飯を作っていたんですけど、やはり私も含めて多くの方が仕事が大変でなかなかその時間と手間がかけられないので僭越ながら皆さんの代理でやろうというのがきっかけだったのです。
「ごめんね」と言いながらあげるご飯よりも「ごちそうだよ」と言ってあげられるご飯の方がワンちゃんも多分幸せだろうなっていうその愛情を感じてもらいたいだけです。
でも、その思いが強すぎて研究開発費が膨大にかかるのに入ってくるお金のバランス、キャッシュフローをかなりたくさん崩してしまっていました。
サラリーマンで車の整備士から始まって営業になって、突然この業界になったものですから、お金の勉強もせずにいきなり代表取締役社長という役職になりましたから、正確な数は覚えてはないのですけど過去10回ほど会社を倒産させかけたっていうことがありました。
(続きはこちらから)